かんかん! -看護師のためのwebマガジン by 医学書院-
2013.12.18 update.
集中治療の基本となる考え方、動き方を座学とシミュレーションの両方で学べる「FCCSコース」に参加してきました!
FCCS(Fundamental Critical Care Support)は、米国集中治療医学会(SCCM)が企画運営する重症集中患者の管理をするうえで必要になる概念と知識、具体的実践を学ぶための研修コースです。
主な参加者は、救急や集中ケアの認定を目指すようなナースから、ICUや循環器病棟などに勤務するナース、若手の医師や研修医、臨床工学技士まで幅広い方が職種を超えて参加しています。12月の関東コースでは全体51人で看護師19人、医師17人、研修医10人、CE5人の参加でした。
コースのプログラムは以下の通りです。
http://www.jseptic.com/fccs/index.html
コースは大きく分けて、集中治療のエッセンスをぎゅっと凝縮した「講義」と、初期治療場面をシミュレーション機器や人工呼吸器の実物を使いながらライブに体感していく「スキル・ステーション」に分けて進んでいきます。
講義では、ただスライドに沿って解説していくだけでなく、具体的な事例に対して受講者にどのような対応をするかを確認していったり、とにかく実践につながるような工夫がされています。
ショックや酸塩基平衡、神経学的所見のみかたなど、苦手な人も多いようなとっつきにくいテーマもすぐに役立つ実践的な解説で講義が進んでいきます。
続いて、本コースの目玉ともいえる「スキル・ステーション」。シミュレーション機器や人工呼吸器の実機が豊富に配置され、6人くらいのメンバーと直接触れながら進んでいく体感型のセミナーです。
内容としてはショック、敗血症、気道管理、人工呼吸といった集中治療の重要な場面や、RRS、METなど急変対応に関するテーマなど、さまざまなシチュエーションが想定されています。
シミュレーターを使って、普段と違う役割を与えられたりしながら、「現場ではこう考えるのか」というのがイメージできる形です。
2日間で合計400分も体感形式があり、直接質問しながら、機器を“いじりたおす”ことができます。
2日目の最後には コースの達成度を測ることができます。インストラクターに直接1対1で講評をしてもらうこともできるので、コースでの疑問や日頃からの質問も残らず解決できます!
コースは関東・関西などいろいろな場所で開催していますので、集中治療に強くなりたい方はぜひチャレンジしてみてください。
開催概要や参加の申し込みなど詳しい情報はFCCS運営委員会ホームページをご参照ください。
http://www.jseptic.com/seminar/fccs.html
FCCS運営委員会代表 安宅一晃先生(大阪市立総合医療センター)からメッセージ
米国集中治療医学会(SCCM)のFCCSコースは重症患者の初期評価と初期対応を座学とシミュレーションで身につけていただくコースです。早期に対応することで重症患者を心停止に陥らせずに救命ができるようになることができるようになると思います。集中治療や救命に関わっておられる方だけでなく、幅広く多職種に渡って受講されています。ご興味ある方は http://www.jseptic.com/fccs/index.htmlを御覧ください。
術後の呼吸・循環機能を最大限いかし、早期の身体回復を促す!
術後患者に対して、早期離床に取り組むための頼れるガイドブック。術後の呼吸・循環機能を最大限いかし、術後合併症を予防しつつ、早期の身体回復を促すためのノウハウが満載。患者の身体・心理状態を時間軸で捉えながら、安心・安全・効率的な介入法を提示。ICUだけでなく、一般病棟でも活用できる。