穴あきポリウレタンフィルムのつくりかた

穴あきポリウレタンフィルムのつくりかた

2011.7.01 update.

水蒸気透過性が高く、角質を剥離することが少ない、パーミロールなどのポリウレタンフィルム。セカンドドレッシング材としても使用されますが、吸水性がないため、そのままでは滲出液のある褥瘡にはつかえません。

そこで、18G注射針で小孔を開け、滲出液のドレナージを可能にします。今回は、『見てできる 褥瘡のラップ療法』(水原章浩編著・医学書院)から、その作製方法を紹介します。

 

深度2〜3度、滲出液が少なく、壊死組織がほとんどない褥瘡に

 

創を水道水で浄後し、十分に押し拭きして水分を取ります。

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食品用ラップを褥瘡に被せ、マジックで褥瘡をなぞり書きします。

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全周をなぞり書きした後、フィルム材を貼る範囲の線も書きます。

POINT

フィルム材は肛門や他の創などにかからないようにして、創縁から2〜3cm程度の範囲に貼ります。

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貼る範囲に合わせてフィルム材を切り、フィルム材の表面にラップでなぞった褥瘡のなぞり書きを移し書きします。

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フィルム材を裏返しにします。

下に白いタオルなどを敷いた上で、マジックのなぞり書き部分の内側(褥瘡の範囲)に1cm四方あたり5〜7個の穴を開けます(1〜2mm間隔くらい)文献)

POINT

創の形をなぞった表面側から穴を開けると、創にあたる側に凸部ができてしまい、創を傷つけることがあります。必ず裏面から刺しましょう。

裏返す前になぞり書きに沿った部分のみ注射針で穴を開けておくと範囲がわかりやすいです。裏返して、その内側に穴を開けます。

ATTENTION!

穴が少ないと、滲出液が上手くドレナージができなくなり、炎症・感染の原因になることがあるので注意します。

注射針は、先の斜めの部位よりも深く刺します。

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フィルム材の粘着側のシートを剥がし、マジックで書いた褥瘡のなぞり書きが褥瘡に合うように貼付します。

POINT

フィルム材は、ピンと突っ張った状態にならないようにします。

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フィルム材の外装シートを剥がして処置は終了です。

POINT

フィルム材の端が剥がれかかっていても、フィルム内に滲出液などが溜まっていなければ交換の必要はありません。濡れたガーゼを穴の開いた部分に押し当てることで、創洗浄も行えます。

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穴あきポリウレタンフィルムは、毎日交換する必要はありませんが、毎日褥瘡を観察し以下のポイントを確認しましょう。

(1) 赤黒い部分(圧迫やずれによる褥瘡内褥瘡)はないか

(2) 白っぽくふやけているところ(滲出液による浸軟)はないか

(3) 周りの皮膚に赤みなど(感染・炎症の徴候)はないか

 

【文献】

大浦武彦:Dr.大浦の褥瘡治療の極意 ポリウレタンフィルム療法のすべて.p.10-18,学研,2009

 

『<看護ワンテーマBOOK> 見てできる褥瘡のラップ療法』 イメージ

『<看護ワンテーマBOOK> 見てできる褥瘡のラップ療法』

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編著:水原章浩/B5変判/128頁/1,890円(本体1,800円+税5%)
 
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「浸軟やかぶれにどう対応するの?」「感染があったらラップ療法は中止?」「医療用被覆材とラップはどう使い分ける?」……ラップ療法を「褥瘡の局所治療のひとつ」と位置づけ、その実践技術について、豊富なカラー症例写真と図解で詳しく解説する。手技、手順、アセスメント、注意点など、ラップ療法をめぐるあらゆる疑問に答える、現場のための決定版テキスト。

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