第14回 サムレーやガタナウサミティーならんどー<sup>*</sup>(問題提起)

第14回 サムレーやガタナウサミティーならんどー(問題提起)

2018.3.19 update.

標準語訳:武士は患者が病院から出るまでは、刀を自分の鞘に納めてはいけないよ 

IVR看護研究会

 2000年に発足し、安全安楽かつ効果的に患者がIVRを受けられるようにIVR看護のあり方を検討する場です。放射線科における看護の臨床実践能力を高めるため専門知識や技術の習得、研鑽をめざし、チーム医療における看護師の役割を追究し、また、IVR看護師の専門性を確立するため、継続して学習する場、人的交流の場を提供することを目的としています。

 発足間もなくから開催している研究会(セミナー)は、3月16日に第19回を迎えました。記念すべき第20回は、2020年3月7日に開催予定です!

 

公式webサイト:http://www.ivr-nurse.jp/
Face book @ivrnurse2016

◎エピソード

 

G看護師のもやもや

 

放射線科に配属され6年が経過し、IVR看護を中心にいわゆる「ベテラン」として経験を重ねてきたG看護師。今日もてきぱきと業務をこなし、予定時間内にIVRも終了できそうです。患者さんは医師によるシース穿刺部位の止血処置を終え、病棟看護師が迎えに来るのを待っていました。G看護師は少しでも効率よく業務を遂行しようと、患者さんの心電図モニターや血圧計を外し、病棟看護師の迎えが来る間、カテーテルや物品等の片付けをしていました。

しばらくして、検査レポートを書き終えた医師が患者さんに労いの声掛けをしますが、反応がなぜかあまりよくないようです。片付けに気をとられていたG看護師は急いで患者さんの状態を確認しましたが、顔面蒼白で冷汗を呈しており、「迷走神経反射」の状態でした。G看護師は慌てて医師から適切な指示を受けて対応し、患者さんは回復され病棟へ帰室することができましたが、自分の業務を優先させたことにもやもやが残ってしまいました。

 

◎問題提起

 

 「今回も大丈夫だろう」「もう大丈夫だろう」といったG看護師の心の隙が、結果として患者観察不足を招き、患者対応の遅れに至ったエピソードでした。たとえ看護師の経験が豊富であっても、患者中心の看護から離れたり、看護の基本から逸脱すると必ずエラーやミスを起こすということです。我々は看護師の経験をどのように今の看護に活かすべきなのでしょうか。そして、なぜそれは必要なのでしょうか? 

(沖縄県立南部医療センター・子ども医療センター 伊波 稔)

 

<次回につづく>

 

 

 

 

 

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