働く身体のつくりかた 第2回

働く身体のつくりかた 第2回

2010.10.27 update.

岡田慎一郎 イメージ

岡田慎一郎

1972年生まれ。理学療法士、介護福祉士,介護支援専門員。身体障害者,高齢者施設の介護職員,介護講師を務めるなかで、従来の身体介助法に疑問を抱き、独自に身体介護法を工夫。2003年、武術研究家の甲野善紀氏と出会い,その古武術の身体操法に感銘を受け、師事する。2004年頃から、古武術の身体操法を応用した「古武術介護」を提案したところ大きな反響を呼んだ。現在では、医療、介護施設などを中心に全国で年間200を超える講習会活動を行っている。
著書に『古武術介護入門(DVD付)』『DVD+BOOK 古武術介護実践篇』(医学書院)、『古武術介護塾』(スキージャーナル社)、『親子でいきいき 古武術あそび』(日本放送出版協会、2007)、『介護福祉士基本問題集』『介護福祉士実技試験合格ガイド』(晶文社)などがある。
岡田慎一郎公式サイト(http://shinichiro-okada.com/

写真:安部俊太郎(http://shuntaro-color.com/

第1回より続く

 

第2回 背中と腕との連動性(1)

 
私たちの普段の動きはどうしても腕の力に頼りがちです。しかし、それは大変にもったいないことです。なぜならば、腕よりも大きな力を引き出せる背中(体幹部)が動きに参加していないからです。
 
 
腕だけの単独プレーではなく、背中と腕とがチームプレーになることにより、負担も少なく合理的な力が出せるようになります。
 
 
今回は背中と腕の連動性をチェックする「肘を回す」動きをしてみましょう。最初はそう難しくはありませんので、気楽に取り組んでください。
 

肘を回す STEP1

 
まず、両手を組んで、身体の前に出します。その状態で肘をみると、外側を向いていると思います。では、この肘を下に向けたり、元の状態に戻したりしてみましょう。このとき、組んだ手が一緒に回らないように注意してください(fig1)。
 
 
okada02-01.jpg
 
Fig1 肘をまわす
手を組んだ状態では外側に向いている肘(a)を、下に向ける(b)。さらに肘を外側に向ける、下に向ける……を交互に繰り返す。
イラスト:三上修(看護学雑誌72巻2号、2008年より)
 
 
 
STEP1はまだまだ小手調べです。動画のように動かせない方は、肩・背中の動きが硬いのではないかと思われます。肩こりなどに悩まされていませんか?
 
第3回に続く。
 
 
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