ふわトロチヂミ(嚥下食用お好み焼き)
対応
食欲不振、嚥下障害
レシピの背景
お好み焼きを食べたいけど、固くて無理だと思われている患者さんでも、もんじゃ焼きのような食感なら、食べやすいのではないかと考えたメニューです。嚥下食用お好み焼きです。
管理栄養士としての患者さんとの関わり
治療が進むにつれて、食欲低下となり気持ちも落ち込んできます。長い入院生活では、病院給食に飽きてしまう方がいます。「寝ているだけではおなかも空かないから、ますます食欲はでない」といわれます。 いつもと違うメニューで蓋を開けたときに喜んでいただけるように心がけました。
調理のポイント
食べやすくするために長芋の量をたっぷり使うことが大切です。食べたときにトロトロとした食感も楽しめます。卵はつなぎ程度に使います。
レシピ紹介(3人分)
一人当たりエネルギー80kcal、たんぱく質3.8g、塩分0.7g
<材料>
長芋 100〜
150gたまねぎ 30g
ねぎ 10g
人参 15g
卵 50g(1個)
お好みソース 25cc
だし汁 50cc
<作り方>
(1)長芋はすりおろし、ねぎはみじん切り。玉ねぎと人参は茹でてからみじん切りにする。
(2)卵を割りほぐし、(1)の材料を混ぜ、お好みソースとだし汁を加え、アルミカップに流し入れる。
(3)数が少ない場合は、フライパンに水を入れ(2)を置き、蓋をして15分蒸し焼きにする。大量調理の場合はコンベクションオーブンで蒸焼。(170℃15分)
(4)アルミカップから取り出し、器に盛る。
提供を終えて
食欲のない患者さんに味のはっきりしたソース味のものを食べたいと言われることがよくあります。しかし、嚥下食を食べている患者さんに焼きそばやお好み焼きを出すことは難しく、なかなか要望に応えることができませんでした。そんな折、このふわトロチヂミを出したところ非常に喜ばれました。
患者さんの声
蓋を開けたときのソースの香りが良かったようです。「食欲が少し出た」と言って食べていただきました。
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