がん患者の食事レシピ No.018

がん患者の食事レシピ No.018

2011.9.01 update.

野菜入りおじや

 

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☆こんな患者さんに

食欲不振、嘔気 

 

レシピ紹介(3人分)

 

一人当たりエネルギー170kcal、たんぱく質7.7g、塩分2.0g 

 

<材料>

ごはん 240g
人参 60g
白菜 180g
しめじ茸 30g
白身魚 60g
えび 60g
絹さやいんげん 15g
出汁 600cc
薄口しょうゆ 15cc
みりん 15cc
1.5g

    

<作り方>

oneごはんはざるに入れ、ぬめりを洗い流し水気をよくきる。えびは背ワタ除き、絹さやと別々に塩茹でしておく。

two鍋に出汁、人参、白菜、しめじを火にかけ、煮たったら魚を入れて中火にして煮る。野菜が柔らかくなったら、しょう油とみりんで調味し、ごはんを加えて味がなじむまで煮て塩で味を整える。

three器に盛り付けて、えび、絹さやを飾る。

 

Story

よく噛んで食べる習慣がない患者さんで、食事をすると食べたものをもどしてしまうことがありました。よく噛んで食べてもらえるように話しましたが、なかなか習慣にはなりませんでした。そこで、噛まずに食べたとしても、もどすことなく食べることはできないかと考え、試しに野菜を米粒と同じ大きさに切っておかゆを作りました。すべての患者さんに対して効果があるのかはわかりませんが、この患者さんはもどすことは少なくなり、食事を楽しんで食べていただけるようになりました。

 

患者さんからは「おじやにしてあると食べられる。野菜も取れるしおいしい」と言っていただけました。

 

ポイント

「鍋の最後の締めのおじや、本当に美味しいですよね」という会話から生まれたレシピです。患者さんのその日の気分で食べたい材料を選んでもらって作ることもあります。今回紹介する具材の野菜、魚以外にも家にある材料でいろいろ試してみてください。

がん専任栄養士が患者さんの声を聞いてつくった73の食事レシピ イメージ

がん専任栄養士が患者さんの声を聞いてつくった73の食事レシピ

かんかん! 人気連載がオールカラーで単行本化!

「え! これもがん患者さんの食事なの!?」
「何も食べたくない」という小児患者さんから、「うな重が食べたい」という終末期の患者さんまで。日本で唯一の「がん専任栄養士」が珠玉の食事レシピ73品を大公開。看護師、栄養士、患者家族など、「がん患者の食」を支えるすべての人に役立つ知恵と知識が満載。

著:川口 美喜子/青山 広美

判型 B5変
頁 128
発行 2011年11月
定価 1,890円 (本体1,800円+税5%)
ISBN978-4-260-01477-9

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