がん患者のための食事レシピ No.009

がん患者のための食事レシピ No.009

2011.3.30 update.

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プロフィール

川口美喜子
島根大学医学部附属病院臨床栄養部副部長・管理栄養士。2005年より島根大学医学部附属病院NST(栄養サポートチーム)の構築と稼働に携わる。
病院栄養士になってから、食事に悩む患者さんのために患者さんに寄り添える栄養士が必要だと感じていました。そんなとき、院内で事務職に就いていた青山栄養士に出会い、共に歩んでくれるように説得しました。青山栄養士は辛い思いをしながらも、楽天的で無頓着な私と活動を共にしてくれました。最近は、私よりも強く逞しく大きな心で食の奥深さを語ってくれます。親子ほど年の離れた私たちで、患者と家族の体と心を和ます命を繋ぐ病院食を考えていこうと思います。

青山広美
日清医療食品(株)島根大学医学部附属病院事業所・栄養士。
初めてがん治療に苦しむ患者さんに会った時、「今は食欲がないから何もいらない」「治療が辛くて食べる気分にならない」「食べられないから来なくていいわ」と言われることばかりでした。「食欲はないけど、私は生きるために食べたい」という言葉に驚きとショックだったことを覚えています。毎日が特別な食事ではないけれど、患者さんのその日、その時食べたい希望に合わせた調理は、人を思うやさしい料理になると思います。

七夕ゼリー

 

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対応

食欲不振、嚥下困難、口内炎、嘔気

 

レシピの背景

七夕が近づいたころ、病気のこと、入院生活ことなどを考え、体力が落ち食事も進まない患者さんに七夕の夕食に何か作ってあげたいと思いました。

 

管理栄養士としての患者さんとの関わり

気分が落ち込んだ患者さんに少しでも、楽しい気持ちになってもらえるように3色の星ゼリーを作ってみました。

 

レシピ紹介(3人分)

 

一人当たりエネルギー46kcal、たんぱく質2.3g

 

<材料> 

すいか         120 g

ゼラチン           2 g

牛乳            60 cc

ゼラチン           1 g

林檎ジュース    120 cc

ゼラチン           2 g

角切り林檎       60 g

 

<作り方>

(1) すいかはすりおろして鍋に入れ、分量のゼラチンを加えて火にかけて溶かす。その後、荒熱をとる(80℃くらい)。林檎ジュースも同様に作り、荒熱を取る

(2) 牛乳ゼリーは(1)と同様に作り、バットに流し入れて固まったら星型で抜く。

(3) 牛乳の星型ゼリーをゼリーカップに入れ、その上からすいかゼリーを流し入れ冷やす。

(4) カップのゼリーが完全に固まる前に、その上に林檎ゼリーを流し、角切りりんごを入れて固めれば完成!!

 

提供を終えて

少し手間はかかりましたが、すごく落ち込んでおられた患者さんは『すごくキレイ!!』と喜こばれました。患者さんの気持ちを少しだけ元気にできたような気がします。この時、味や食感、栄養だけでなく、食事を見た時に「おいしそう」と笑顔になってもらえることも大切だと感じました。 

 

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