第10回  続・お洒落は足元から〜靴下編〜

第10回  続・お洒落は足元から〜靴下編〜

2020.8.05 update.

吉備悠理(きびゆうり) イメージ

吉備悠理(きびゆうり)

健康科学に興味を持ち2016年に東京大学医学部健康科学科に進学。看護学を専攻。服飾サークルに所属するなどファッションへの関心も高く、看護分野におけるファッションの意義を考え始め、医学看護学の枠にとらわれない形でファッション×看護に取り組むために、免許取得後、アパレルメーカーへ就職。

がん看護の授業で出会ったリンパ浮腫の写真に「むくんだらお洋服どうすれば良いの?」という素朴な疑問を抱き、リンパ浮腫患者のファッションの研究に着手。卒業研究では「リンパ浮腫とうまくつきあうスタイルブック」(http://www.adng.m.u-tokyo.ac.jp/s_201806.html)を開発した。

↓連絡先↓
yuuri.kibi.contact@gmail.com

お洒落は足元から。
前回は、靴の選び方や足のケアについてご紹介しました。
 
今回は、靴下についてです。
靴下も、足元を彩るお洒落アイテム。
 
冷えの防止、肌の保護など、靴下はケア的な効果もあります。
一方で、きつかったり、暑かったり、
合わない靴下は不快感のもとになることも。
 
脚(足)のむくみのある方は、
履き口のしめつけがむくみにつながることもあるので、
しめつけ感のない靴下を探しているというお声も聞きます。
 
ということで、足に優しく、かつお洒落な靴下を探してみました。
注意したポイントはこちら。
 
(1) 肌ざわりはいい?
(2) しめつけ感はない?(履いた後の靴下の跡をチェック!)
 
靴下は、靴や服とのコーディネート次第で
さまざまに遊べるお洒落アイテムです。
 
この靴下はこれと合わせたい!という
筆者の妄想コーディネートとあわせてご紹介します。
 

リブ靴下

 
しめつけの少ない靴下といえば、リブタイプかと思い、
一般的なリブ靴下を履いてみました。
 
200726_リブソックス.png
 
綿と化繊の混合タイプ、少し厚手で
季節を問わないタイプを試しました。
 
履き心地としては、
肌触りは可もなく不可もなくですが、
しっかりしているので、安心感があります。
 
しめつけ感については、脱いだ後を見ると、
リブの跡が脚についていました。
 
ぎゅっとしめつけられているわけではありませんが、
リブ靴下でも、ものによっては
きつく感じられるものもありそうなので、
気になる方は、店頭で履き口の柔らかさを
確かめてから購入するのが良さそうです。
 
200726_リブソックスコーデ.png
 
 
シンプルなリブ靴下の良いところは、
カラーバリエーションの豊富さ。
差し色に使うと楽しいと思います。
 
モノトーンのコーディネートや、
ベージュ系のコーディネートのアクセントにすると、
こじゃれた雰囲気に。
 
革靴のようなクラシックな靴に合わせても可愛いですし、
スニーカーにも合います。
丈は長すぎないほうが、スカートにもパンツにも合わせやすいですね。
 
シンプルなリブ靴下は、
色違い5足で1,000〜2,000円のセットなどお得なものもあるので、
いろいろな色のものを集めて楽しめそうです。
 
 

 ゴムなし靴下(ペルーコットン)

 
しめつけになりやすいのは、履き口のゴムの部分、ということで、
「ゴムなし靴下」というキーワードで探してみました。
 
肌に優しく、汗も吸ってくれるそうです。
 

200726_MAITE.png

 

 
コットンの肌触りが心地良いです。
サイズ感的には、少しぴったりとした感じ。
 
ゴムがないのでしめつけ感はありませんが、
履き口がくるっと丸まりやすいので、
丸まりすぎると、そこが少ししめつけになるかもしれません。
 
200726_MAITEコーデ.png
 
優しい色合いで、ナチュラルなコーディネートに合いそうです。
大人っぽい上品な色使いなので、
黒と合わせても野暮ったくない印象です。
 
夏の定番になってきている、
スポーツサンダルのコーディネートに使ってみたいです。
 
黒のレザーサンダルなど、
印象強めの靴に合わせて、上品さを出すのも良さそう。
 
コーディネートの他の部分に、
靴下の色と似た色を使ってあげると、
まとまりが出るのでおすすめです。
 
一足1,650円と少しお値段は張りますが、
素材にこだわりたい方には良いと思います。
 
 
 

ゴムなし靴下(オーガニックコットン)

 
ゴムなし靴下、調べてみるといろいろあります。
生活アートクラブのゴムなしマーガレットソックスも試しました。
 
200726_生活アートクラブ.png
 
履き口の仕様は先述のMAITEと同様。
こちらは柄つきです。
コットンが心地よく、また、柄は外側に凸なので、
脚に柄の跡がつくこともなく、快適でした。
 
200726_生活アートクラブコーデ.png
 
色が淡く、柄も可愛らしい雰囲気なので、
紐を編むタイプのレースアップサンダルのような繊細な感じの靴や
白シューズと合わせて、同系色でまとめると良さそうです。
ワンピース×靴下×サンダルは、鉄板(だと思う)。
 
 

裏地シルク靴下

肌に優しい素材といえば、シルクもね!
ということで、名前につられて、
フェリシモの裏地シルクのゆるさら靴下をお試し。
※フェリシモは取扱商品の回転が速いので、
同一品の取り扱いは終了している可能性があります。
 

200726_ボーダーソックス.png

 

シルクのさらさら感が気持ちいいです。
少し厚手でぴったり感がありました。
 
脱いだ後は、ボーダーの跡が少しつきました。
しめつけ感はありませんが、
気になる方は、柄物には注意が要るかもしれません。
 
200726_ボーダーソックスコーデ.png
 
鮮やかな色と柄の靴下は、
白コーデのアクセントにしてみるのはいかがでしょう。
柄をちらっと見せると、大人の遊び心を演出できます。
ハイカットシューズの上から覗かせるものいいですね。
 
はっきりした柄なので、
カジュアルなコーディネートに取り入れると、元気な印象になると思います。
 
 

くしゅくしゅガーゼ靴下

 
しめつけ感少なめで思いつくのが、くしゅくしゅ靴下。
足首から上の部分がゆったりしているので、しめつけ感がありません。
こちらもフェリシモで、
綿とシルク混の2重仕立てやわらかガーゼソックスを試してみました。
 
200726_くしゅくしゅ.png
 
くしゅくしゅ部分は軽くて柔らかく、
履いていないような心地良さです。
足の部分は、ぴったり感がありました。
 
夏に重宝しそうな素材感です。
 
履き口のゴムが細めなので少し当たりますが、
あまり気になりませんでした。
 
200726_くしゅくしゅコーデ.png
 
ガーゼはナチュラル感があるので、
コーディネートもナチュラルに。
 
くしゅくしゅ部分を見せてあげたいので、
ゆったりパンツのロールアップや
ミモレ丈(ふくらはぎ半分くらいまでの長さ)のスカートに
サボなどのサンダルと合わせてみたいです。
 
ちょっとチャレンジで、ビビッドカラーの靴に合わせて、
靴のスポーティーな印象を靴下で和らげるのも、
大人っぽくていいかもしれません。
 
 

 米ぬか靴下

 
最後は、下肢のリンパ浮腫の方が教えてくださった靴下。
鈴木靴下の歩くぬか袋「締め付けない靴下」です。
 
米ぬか成分が糸に練りこんであり、肌に優しいとのこと。
足のむくみに悩んでいる方のために、
しめつけ感のなさにこだわって作られたそうです。
 
夏向けに、メッシュタイプも販売されているもよう。
 
200726_ぬか袋.png
足首より上の部分はしめつけ感がほとんどなく、
かつ編み方がしっかりしているので、
ずり落ちもないので快適でした。
 
200726_ぬか袋コーデ.png
 
厚手の靴下なので、カジュアルなコーディネートに取り入れると良さそうです。
スニーカーやスポーツサンダルと合わせたいですね。
 
チャレンジとしては、
ブラウスなどのキレイめコーディネートにプラスして
抜け感を出すのも良いと思います。
 
カラーバリエーションがあり、
アプリコットやイエローなど明るい色があるので、
アクセントにもなりますね。
 
 

靴下遊びは小さく始められる優しいお洒落

 
靴下は300〜3,000円ほどで、服よりも買いやすいお値段なので、
チャレンジしやすく、また、あまり制限なく楽しめるアイテムだと思います。
いつものお洋服でも、靴下を変えると、気分も変わります。
 
連載の第2回にも、病院で靴下を褒められて
嬉しかったという患者さんのお声を紹介しました。
 
通院時や入院中も、靴下でお洒落を楽しめれば、気分も上がりそうです。
意外と人から見られる機会も多い靴下。
 
単なる下着としてではなく、お洒落として、
お気に入りのものを履いていただきたいです。
 
筆者の勤めているアパレルメーカーでも
靴下を販売していますが、
贈り物として買われる方も多いです。
 
足に優しい靴下を、相手への思いやりとして
贈るのも素敵かもしれませんね。
 
治療中の方も、そうでない方も、
足を労わりながらお洒落も楽しんでほしいと思います。
 
 
 
 
 

このページのトップへ