第33回  「やっぱりね」の落とし穴にご用心!(問題提起)

第33回  「やっぱりね」の落とし穴にご用心!(問題提起)

2019.2.14 update.

IVR看護研究会

 2000年に発足し、安全安楽かつ効果的に患者がIVRを受けられるようにIVR看護のあり方を検討する場です。放射線科における看護の臨床実践能力を高めるため専門知識や技術の習得、研鑽をめざし、チーム医療における看護師の役割を追究し、また、IVR看護師の専門性を確立するため、継続して学習する場、人的交流の場を提供することを目的としています。

 発足間もなくから開催している研究会(セミナー)は、3月16日に第19回を迎えました。記念すべき第20回は2020年3月の予定です!

公式webサイト:http://www.ivr-nurse.jp/
Face book @ivrnurse2016


 

 

O看護師のもやもや

 

 看護師になって5年目のO看護師。初めての配置換えでIVR室に異動して早くも3か月が経とうとしています。先輩看護師からの手取り足取りでずっと一緒に行っていたIVR室の業務にもようやく慣れ、最近では、先輩は見守り程度でいてくれるだけで、ほぼ一人で担当することができるようになってきました。

 O看護師は、IVR中の患者さんを自分一人ででも守るために、考えられるリスクに対応できるように、IVR前はカルテから情報収集をしています。
 ある日、80代の男性患者Aさんがペースメーカ植込み術をすることになり、O看護師が担当することになったのでカルテを見たところ「認知症があり落ち着かない様子のときがある」と記載がありました。O看護師は、ペースメーカ植込み術の時に、落ち着かなくなると危険だと思い、抑制やセデーションをした方がいいのではないかと考えていました。
 当日朝、ブリーフィングの時に、「抑制」「鎮静」について施行医に提案してみましたが、医師からは「落ち着きがなくなったら対応します」という返事でした。
 「抑制」も「鎮静」もしないまま、始まりましたが、安静が保てているAさんにほっとしたのもつかの間、リードを入れ始めると、もぞもぞと動くようになってきました。
 O看護師は医師たちと一緒に「動かないでね」「危ないですよ」と声をかけつつ、「やっぱり、じっとできなかったじゃない」とこころで思いながら、鎮静や抑制の指示がいつ出てもいいように準備をしました。すると、先輩看護師がつかつかと、Aさんのそばに行き「どこか痛いですか?」と声をかけ始めました。
 Aさんは「ちょっと胸が痛かったんだよ。でも今は大丈夫」と答えていましたが、やはりしばらくするともぞもぞしました。  
 先輩看護師は、「また痛くなった?」と聞き、「ちょっとね」とAさんが答えるやりとりを通して、「リードを挿入する操作中に、痛みを訴える」ことに気が付きました。  

 そして医師が、リードが心腔内に入っていないことに気が付き、早期に対応したことで、問題なくペースメーカの植込みをすることができました。

 

 

 いつもは先輩看護師のように声をかけていたのに、今回に限ってどうしてあのように理由も聞かず一方的な対応をしてしまったのだろうと、O看護師は悔やみました。  

 

 

◎問題提起

 

 いつもは、患者さんに寄り添えるような声かけをこころがけていたO看護師ですが、今回それができませんでした。なぜなのでしょう?

 

(IVR看護研究会 野口純子)

  

IVR看護ナビゲーション イメージ

IVR看護ナビゲーション

IVRに携わる看護師向けの実践的な書物がほとんどない中で、各施設では独自のマニュアルを作って看護にあたっている。その現状を打破するために編集された本書は、医師のIVR手技、看護師のケアが系統立てて解説されている。2007年には「日本IVR学会認定IVR看護師制度」も発足し、ますますIVR看護が期待される中、時宜にかなった実践書。

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