かんかん! -看護師のためのwebマガジン by 医学書院-
2017.9.19 update.
2000年に発足し、安全安楽かつ効果的に患者がIVRを受けられるようにIVR看護のあり方を検討する場です。放射線科における看護の臨床実践能力を高めるため専門知識や技術の習得、研鑽をめざし、チーム医療における看護師の役割を追究し、また、IVR看護師の専門性を確立するため、継続して学習する場、人的交流の場を提供することを目的としています。
発足間もなくから開催している研究会(セミナー)は、3月16日に第19回を迎えました。記念すべき第20回は、2020年3月7日に開催予定です!
公式webサイト:http://www.ivr-nurse.jp/
Face book @ivrnurse2016
B看護師のもやもや
その日は、CCU(心臓集中治療室)の夜勤で緊急カテーテルが入り、当番だった私が、担当することになりました。
造影の結果、冠動脈に狭窄がありPCI(経皮的冠動脈インターベンション)を施すことに。最初の血栓吸引処置をした頃、モニター上「Vf」(心室細動)となり、患者意識が消失、状態が急変し、すぐさま心肺蘇生法(以下、CPR)が開始されました。術者が心臓マッサージを開始し、私はコードブルー(緊急コール)をかけ、バッグバルブマスク(以下、BVM)で換気しながら応援を待ちました。その後すぐにフロアの看護師と、瞬く間に各科の当直医師数人もかけつけてきました。
1回目の除細動後またVfになりCPRは再開され、私は記録とタイマー係に回りました。それぞれBVM、胸骨圧迫、薬剤係へと各役割も分担され、それに術者の医師がリーダーになり、蘇生行為は続きました。
3回目の除細動後、駆けつけてくれた他科の医師がみんなの前で投薬中の薬剤とは別の「○○薬はどうする?」と遠慮気味なトーンで発言しました。
はっと、私も同感し、リーダー医師に「○○薬いきますか」と、その場の流れで勢いよく発言しました。しかし除細動と除細動のリズムチェックの時間も短めになり、とにかくCPRが先行されていきました。
結局、○○薬は投与せず蘇生しながら挿管し、PCIを継続しました。しかし、チームとして一体感がなんとなくもてず、ちぐはぐな感じのままだったので、「私の対応が悪かったのかな?」など、自分の中でわだかまりが今も残っています。
B看護師は急変の対応中に、リーダー医師に思い切ってほかの薬剤投与を提案したのですが、聞き入れてもらえなかったばかりか、そのあとチームもちぐはぐな雰囲気になってしまい、もやもやしたまま過ごしているようです。読者のみなさんだったらどうしますか? どうやったら、よかったのでしょうか?
(IVR看護研究会 本間美智子)
<つづく>