かんかん! -看護師のためのwebマガジン by 医学書院-
2014.8.25 update.
今、バケツに入った氷水を頭からかぶるという「ALSアイスバケツチャレンジ」が話題を呼んでいます。
「ALSアイスバケツチャレンジ」で指名を受けた人は、氷水をかぶるか、ALS協会に寄付するか、あるいはその両方を行うかを24時間以内に選択します。チャレンジのあとには次の挑戦者を指名し、続いていきます。
「ALSアイスバケツチャレンジ」は「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の知名度を上げるチャリティとしてアメリカで始まり、世界各国に広がりを見せています。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は運動ニューロンがゆっくりと破壊されることで筋肉がだんだん縮んでいく進行性の神経難病です。まだ原因が分かっておらず、有効な治療法も確立されていません。
知名度も難病の中では比較的高いとはいえ一般に広く知られているとはいえず、今回の「ALSアイスバケツチャレンジ」をきっかけに始めて知ったという人も多いのではないでしょうか。
日本でも、iPS細胞研究の山中伸弥さんやソフトバンク社長の孫正義さん、楽天社長の三木谷浩史さん、乙武洋匡さんなど多くの著名人が「ALSアイスバケツチャレンジ」に参加しています。
三木谷浩史さん/乙武洋匡さん
aikoさん
笑福亭鶴瓶さん
秋元康さん/渡辺麻友さん(AKB48)
日本ALS協会によると実際にこの企画で寄付や問い合わせが増えているそうです。
一般社団法人 日本ALS協会 「ALSアイスバケツチャレンジ」
ALS協会理事として患者のアドヴォカシー活動をされている川口有美子さんは次のようにおっしゃっています。
「トム・クルーズが『ALS頑張れっ』って言ってくれて。わたくし卒倒するかと思いました。
ただ、くれぐれも無理しないでください。バケツの中は氷水じゃなくてもいいし、次の人を指名しなくてもいいし、寄付の額も1万円じゃなくていいし、24時間以内じゃなくてもいいんです。
大勢の人に、ALSを知っていただけて、十分に嬉しいです」
川口さんはSYNODOSのインタビューで、「チャレンジしたの?」と聞かれてこのように答えています。
川口:やったんですが、指名されてから24時間以内にはできなかったので、どこかに寄付しなくちゃいけませんね。
(SYNODOS 「氷水を被ってALS支援!――世界中で大流行の「アイスバケツチャレンジ」とは? 川口有美子 / さくら会」)
というわけで、「かんかん!」ではその秘蔵画像をUPしてしまいましょう注意! (静止画です。動かないです。焦らないでね♡)
「いまだから言えますが、ぬるま湯に氷入れて誤魔化しました」
川口有美子さんはALS患者とその介護者の日常を描いた『逝かない身体』の著者でもあります。
『逝かない身体』についてはこちら。
【川口有美子さん関連リンク】
あと立岩真也さんの『ALS 不動の身体と息する機械』はまた別のタイプの名著です。
『ALS 不動の身体と息する機械』についてはこちら。
もしかしたらみなさんにも「ALSバケツチャレンジ」の指名が来るかもしれません?!
くれぐれも無理のないように!