心電図クイズ【問題2】 難易度 ★★☆

心電図クイズ【問題2】 難易度 ★★☆

2011.7.20 update.

奥出 潤 (花田病院副院長・循環器外科) 

1981年北海道大学医学部卒。同第2外科入局。医学博士。2年間のフランス留学をはさんで、心臓外科・血管外科の第一線で活躍。最近は、動脈硬化性疾患についての啓発活動や看護師教育にも力を注いでいる。心電図が苦手なナースを救済するために、北日本心電図教育研究会を主宰。

『かんたんポイント心電図』の奥出先生による心電図クイズ!

まずは基本から!苦手な人も得意な人もさっそくチャレンジしてみましょう♪

 

心電図クイズ 基本の基本

 

【問題2】 難易度 ★★☆

 okude_02_01.jpg

19歳の女性、婦人科検査のため入院。入院時心電図

 

胸部誘導でR-R間隔の不整が認められた。洞不全症候群を考えてすぐにドクター報告をするべきである。

 

この判断は 正しい? 誤り?

  答えは2ページ目へ↓

答えと解説

呼吸性不整脈が考えられるので、緊急性はありません。

 

この心電図では、RR間隔が一定ではありません。この際、P-QRS-Tのパターンは揃っているので「洞性不整脈」ということができます。しかし、この心電図ではRR間隔がだんだん広くなったり(V,,)、だんだん狭くなっている(V,,)ことに注目してください。

 

 #だんだん広くなる・・・・・・

okude02_02.jpg

 #だんだん狭くなる・・・・・・

okude02_03.jpg

 

これは「呼吸性不整脈」と考えられます。下図のように、呼気の時に間隔が広くなり、吸気の時に狭くなるのもので、健康な人で見られる心電図ですから異常ではありません。

okude02_05.jpg

 

しかし、下の心電図のように突然抜けるように間隔が広くなっているときは、洞不全症候群を疑う必要があります。失神や昏倒の恐れもあるので十分な注意が必要です。

 

okude02_04.jpg

 

『これならわかる! かんたんポイント心電図(第2版) 』 イメージ

『これならわかる! かんたんポイント心電図(第2版) 』

心電図なんて全然わからないよ(><)という方には、もっと簡単に解説したこの本がオススメ!
 
著:奥出 潤
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心電図の読み方、とり方、伝え方がわかる! もう心電図は怖くない!
 
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