梅雨時の食材保存のテクニック

梅雨時の食材保存のテクニック

2011.6.02 update.

澤田江里子 イメージ

澤田江里子

トータル・コミュニケーションズ(株)管理栄養士


大学卒業後、病院にて勤務。管理栄養士取得後、調理現場、栄養指導、NST、嚥下食に携わり「食」の大事さを学ぶ。退社後サプリメントを勉強しサプリメント管理士取得後、老人ホームへ入社し栄養課リーダーを務める。その後トータル・コミュニケーションズ(株)へ入社。現在は健康・栄養PR業務に従事。

例年より早く梅雨入りしてしまいましたね。この季節はジメジメして、カビが生えやすかったり、食べ物が腐りやすかったり、気がつくと食べられなくなっている…ということが多くなります。そこで、普段から食材の保存方法に工夫をし、できるだけ食材が痛まないように注意しましょう。今回は、食材の鮮度を長持ちさせる保存方法をご紹介します。

 

基本として、肉や魚は冷蔵し、使わないものは冷凍しましょう。野菜はできるだけ育った環境に近い状態で保存した方が長持ちします。

 

野菜編

 

■葉物野菜

たとえば、大根やアスパラガスなど葉物野菜は立てて冷蔵します。大根やカブなどは葉をつけたままにすると、根の水分を葉が吸収してしまうのでスカスカになってしまいます。そのため、葉の部分はカットして別々に保管しましょう。鮮度が長持ちします。キャベツは芯の部分をくり抜き、冷蔵庫で保管しましょう。

 

■モヤシ

痛みやすいモヤシは水と一緒に密封容器に入れ、毎日きれいな水に入れ替えましょう。これにより、袋に入れたまま保管するよりも長持ちします。ただし、水に浸しっぱなしにすると水溶性の栄養素が流れ出てしまう場合があるので気をつけましょう。

 

■ニンニク

ニンニクは風通しのよい場所に保管しましょう。暗いところに入れると芽が出やすいので、冷蔵庫は避けた方がよいでしょう。

 

■根菜類

タケノコはなるべく早めに茹でて、密封して保管することをおすすめします。カボチャは丸ごと1個であれば、新聞紙に包んで冷暗所で保管すると約1か月近く保存ができます。切った場合は種を取ってラップをし、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

 

■生姜

生姜などはあらかじめ短冊切りや輪切りにしてから冷凍すると、必要な時に使う分だけを取り出せるので便利です。

 

肉類編

 

肉類は冷凍すると2?3か月保存可能なものが多いですが、一度解凍すると再冷凍することができません。少量ずつラップに包み、1回で使いきれる量をジッパーつきビニール袋に入れ、なるべく空気が入らないように真空にして冷凍しましょう。

 

ハンバーグやミートボールなどは、塩コショウで味つけをして焼いた後で冷凍保存する事も可能です。コロッケは揚げる前の下準備をして冷凍しておくと、食べたい時に冷凍のまま揚げることができます。

 

魚介類編

 

鮮魚をまるごと1匹冷凍する場合は、ハラワタを取り除き、水分をキッチンペーパーなどでふき取り、1匹ずつラップに包んでから、ジッパーつきビニール袋などで保管しましょう。保存期間はおおむね2週間程度です。流水などで解凍または半解凍して使用します。

 

貝類も塩抜きして水気を取って冷凍できます。使用する場合は、凍ったままで調理します。

 

まとめ

 

肉や魚はしっかりと加熱調理し、生食を避けましょう。生肉や魚を触った手で生野菜に触れると細菌が移る場合があるので、使用したキッチン用品と手をよく洗ってから、違う食材の処理を行うように注意することも大事です。

 

このように、食材によって保存方法も異なれば、使用方法も変わってきます。購入日または翌日には使いきることが望ましいですが、使いきれない場合は保存方法のコツを活かして食材の鮮度を保つようにしましょう。

 

とくに梅雨の時期はジメジメして菌が繁殖しやすい季節なので、購入してからなるべく早めに使いきるように心がけてください。 

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