かんかん! -看護師のためのwebマガジン by 医学書院-
2011.1.28 update.
連載「医療者のための心の技法」が大好評の精神科医、名越康文先生。医学書院ナーシングカフェに初登場と聞き、自他ともに認めるミーハーライターが会場潜入を試みました。以下は当日(2011年1月26日)のレポートです。
ライター: 石川れい子
2階の受付に上がってみれば、そこには思い思いのエプロンを身につけた医学書院の編集者さんたちの輪が。
おずおず近づいてみると、輪の真ん中に立ってひときわ高い声で笑いを取っていらしたのが……なんと、名越先生でした!
医学書院の編集者さんたち。書籍販売の準備中です。
先生は想像していたより背が高くてスリムでした。「テレビは実際より太って見える」という都市伝説が証明された瞬間です。な〜んてことをネタにご挨拶を……などと姑息な戦略を練っているうちに、名越先生は担当編集者さんによって控え室へ拉致されてしまいました。あー、残念。
開始10分前ぐらいから受付が混み合い始めました。平日ということもあって、職場から直接駆けつけた参加者が多かったようです。参加者の多くはおそらくは看護師さん。男性の姿もちらほらと見えました。
会場の後方でエプロンスタッフたちが皆さんにお茶をサービング。ホッと一息ついたところで、いよいよ名越先生が登場。拍手ーッ
今日のメガネは黒縁です。スーツは黒。シャツは真っ白なボタンダウンでノーネクタイ。ホワイトボード前のカフェ椅子に腰かけ、片足を地面にスッと伸ばしたお姿がキマってます。
参加者の皆さんへのエプロンスタッフの紹介も終わり、先生、そのまま決めポーズでお話されるのかと思いきや、飛び跳ねるような勢いでやおら立ち上がられました。どうやらサンデル教授のように、歩き回りながら語るスタイルのようです。
そして先生、「人間の心の成り立ちから話します」と切り出しました。
「人間は、何と言って生まれてきますか?」と会場に問いかける先生。
「オギャー!」と答える参加者に、「そのとおり」と続けます。
言わずもがな、人間の赤ちゃんの産声「オギャー!」ですが、そこにはどんな意味が含まれるのか? というところから、どんどんお話が進んでいきます。あっと言う間に1時間が経ってしまって休憩タイム。
参加者も名越先生もいっしょにワインをいただき、会場のそこここで和んだ笑い声が上っていました。あ、そうそう、ワインは赤も白も用意されていたんですよ。もちろんノンアルコール飲料も各種取りそろえてありました。それからスイーツバイキングもありました。
さあ後半。「ワイン飲んだから、ぐるぐる回る」なんて言いながら、先生の喋くりは止まりません。熱い、熱いぞ、名越!
いま、そのときのメモを取り出して見ています。お話に出てきた人名を抜き書きしてみましょうか。伊丹十三、橋本治、シッダールタ、ラカン、ソクラテス……。ふふふ、いったい何の話?と思うでしょう。キーワードは「怒り」でした。詳しくは後日……があれば、ご紹介します!