かんかん! -看護師のためのwebマガジン by 医学書院-
2014.1.24 update.
看護管理者として自身の能力を高めたい人,
組織責任者として自施設の管理者を効果的に育成したいと考えている人に
組織において患者満足度の高い看護実践をするためには、看護管理者を育成することが重要です。次世代の看護管理者を育成するため、看護マネジメントに対する客観的な評価基準を作成し、フィードバックすることが必要と考えました。そこで卓越者の行動特性を示す「コンピテンシー」に着目し、帰納的な手法で評価基準を作成しました。これが『看護管理者のコンピテンシー・モデル』です。
コンピテンシー・モデル開発前は、虎の門病院でも看護管理者たちは経験則で行動し、自分の行なっていることが正しいのか、方向性はあっているのかなどに悩み、自分の管理能力に自信をもてずにいました。コンピテンシー・モデルの運用を開始して6年が経過し、評価基準が明確になったことで、管理実践における成果を実感しています。
コンピテンシー・モデルは、開発した当院に限らず、各施設の状況や必要に応じて、広く諸種の方面に用いることができます。本セミナーでは、看護管理者として自身の能力を高めたい人、あるいは組織責任者として自施設の管理者を効果的に育成したいと考えている人に向けて、『看護管理者のコンピテンシー・モデル』を有効活用していただけるよう、わかりやすく解説していきます。個々の看護管理者だけでなく、その力を結集した組織のパフォーマンス向上を目指しましょう。
なお、「入門」は第2回を開催するにあたり、この間多くの方々からいただいたご質問等も踏まえて、より充実した内容にしていきたいと思います。
【プログラム】
コンピテンシーとは何か,コンピテンシー・モデル活用の意義(個人および組織として),クラスターとコンピテンシー,レベルの解説(実践事例を通して),コンピテンシー事例記載時の留意点と評価のポイントなど
看護管理者のコンピテンシー・モデルを実際に活用したいと考えている人に
看護管理者は,経験を積むことによって,また研修などで知識を得ることによって,職務遂行能力を獲得していきます。そして,獲得した能力が発揮されたかどうかの評価をフィードバックされることで能力がさらに向上します。その際のフィードバックを客観的で妥当性のあるものにするため,虎の門病院ではコンピテンシー・モデルを開発し,運用してきました。
コンピテンシー・モデルは,各施設の状況や,必要に応じてアレンジしたり部分的に使用したりすることも可能な,汎用性の高い評価ツールです。本セミナーでは,どのような活用の仕方が可能か,活用する際のポイントなどを詳細に解説し,看護管理者の能力開発や育成に役立てることを目指します。
【プログラム】
コンピテンシー・モデルの組織への導入と活用(自施設の組織分析と診断,コンピテンシー・モデルの活用,人材育成につながる評価など)
看護管理者が有すべき能力(コンピテンシー)について、看護管理初心者からベテランまでが段階的(レベル0から5)に理解して学び、自身の看護管理でのより高い成果を得るための実践的なモデルを示す。本書は、看護部門でコンピテンシー・モデルを開発し運用するための初めての手引き書。
編:虎の門病院看護部
B5 頁152 定価3,570円 (本体3,400円+税5%)