ワインをもってピクニックに出かけよう!

ワインをもってピクニックに出かけよう!

2013.4.24 update.

泉俊輔(いずみ・しゅんすけ) イメージ

泉俊輔(いずみ・しゅんすけ)

東京・神楽坂にあるイタリアワインバーAmbraのオーナーソムリエ

今年は例年になく桜の開花が早かったですが、花冷えもあり意外に長くお花見を楽しむことができました。そして、これから梅雨までは外飲みの季節の到来です! 休日にワインをもって屋外に出かけ、気持ちのよい風が吹くなかで、外飲みをするのはなかなか楽しいものですよ。
そこでイタリアワインバー・オーナーソムリエの私おすすめの外飲みスタイル、ワインピクニックをご紹介いたします。

 

お気に入りの外飲みポイント@Tokyo

私はこんなお気楽ピクニックを友達とたまにやります。
まずは昼間の外飲みに向くやや軽めの白か(*1)、まんべんなくお料理に合わせやすいロゼか(*2)、軽口の赤ワイン(*3)を用意します。人数が多ければスパークリングワイン&ロゼという組み合わせも素敵です。

サラダ、カルパッチョのような軽い前菜、ワイングラス、ブルーシート、それと決して忘れてはいけないソムリエナイフ(スクリューキャップのワインなら不要ですね)、以上を持参して有楽町駅で待ち合わせ、その後ヴィロンという有楽町駅と東京駅の間ぐらいにあるパン屋さんでキッシュやらパンを購入します。

そして皇居にGO! 東京駅と皇居の間、馬場先門のちょっと先、向かって左側に芝生の広がった広い公園(日比谷公園の北側、堀を越えたところ。住所で言うと千代田区皇居外苑1-1)があります。ヴィロンからならば徒歩5分弱。ここが私のお気に入りポイント。
昼頃ですと、お弁当を持ってあちこちでランチタイムを楽しむ方々の姿もあります。

ブルーシートと食べ物を広げたら、ワインを開けてグラスを高々と掲げて大きな声で「乾杯!!!」。カジュアルでもこの1本のワインのお陰で贅沢なひと時が過ごせることでしょう。
(外飲みのマナー:宴の終了後は必ずゴミはまとめて持ち帰りましょうね)

さあ、ワインを引っ提げて、春の心地よい空気の中でちょっと贅沢な気分になれる、すてきなひとときを過ごしましょう!

【ソムリエ泉おすすめのイタリアワイン】
*1 ピエモンテを代表する白ブドウ、アルネイスで造る“アルネイス・ブランジェ” は爽やかさがありますし、カンパーニャ州の“ダナエ・ファランギーナ”も軽やかで口当たりも優しくお奨めです。
 <チェレット>アルネイス ブランジェ 2011(イタリア/ピエモンテ)

<ワルタリア>ダナエ ファランギーナ 2011(イタリア/カンパーニャ)
 

*2 一口にロゼと言っても、イタリアでは北から南まであらゆる所で、そしてさまざまなブドウ品種から数多のロゼワインが造られます。うちのお店でも毎年桜の時期にロゼワインをグラス売りで4種提供するキャンペーンや、ロゼワイン会を開催します。
本当にさまざまなタイプのものがありますので、購入の際にはお店の方に伺いましょう。ただ、基本的にはあらゆる料理に合わせることができますので、少人数で1本だけ飲む場合には断然お奨めです。

*3 昼の外飲み赤ワインのチョイスのポイントは、その風味の軽やかさやタンニンの穏やかさかと思います。
南イタリア、ナポリの内陸部で造るラクリマクリスティ・ロッソもそのフレッシュさゆえにおすすめですし、北イタリアはピエモンテの州都トリノの南東で造られるバルベーラという品種のワインもおすすめです。このブドウのワインでしたら酒屋さんで1,000~2,000円代でとても飲み心地のよいものが見つかると思います。
ただし、製造元のラベル(日本の輸入業者が貼った日本語のラベルではなく)に表記されているアルコール度数に要注意! 外飲みには12.5%から13.5%までがちょうどよいと思われます。14%以上はちょっと重すぎかと・・・間違ってもレストランで仔羊のグリルに合わせるようなフルボディの赤ワインなどは持って行かないようにしてくださいね。その重さのために杯が進まない事態になりかねないかも。
軽い食事には軽いワイン。爽やかな陽光の下なら爽やかなワインが合います。

<フェウディ サン グレゴリオ>ラクリマクリスティ ロッソ 2011(イタリア/カンパーニャ)
 

このページのトップへ