『看護研究』44巻5号「特別記事」より

『看護研究』44巻5号「特別記事」より

2011.8.13 update.

序――APA論文作成マニュアルとは イメージ

序――APA論文作成マニュアルとは

『Publication Manual of the American Psychological Association』の6th Edition (American Psychological Association[APA], 2010)が出版された。5th Editionの出版が2001年のことなので、まさに満を持して世に送り出されたと言ってもよいだろう。


筆者は、5th Editionをベースに、2004(平成16)年に初の邦訳版として医学書院から刊行された『APA論文作成マニュアル』、および6th Editionをベースに今年2011年3月に刊行されたばかりの『APA論文作成マニュアル第2版』の両方の翻訳に携わった。


第2版では、電子出版の普及に伴う内容の拡充や、学術論文で報告すべき事項の標準化(Journal Article Reporting Standards;JARS)などの新機軸が打ち出されている。JARSについては別の機会に譲るとして、本稿では、2つの翻訳に携わった立場から、『APA論文作成マニュアル』について知っておくとよい、いくつかの予備知識を概説し、特に引用に関して第2版で変更が加えられた点を解説する。

『APA論文作成マニュアル第2版』で何が変わったか

―引用方法の変更とその背景

 

 

『看護研究』44巻5号(8月上旬発売)では、先ごろ発刊された『APA論文作成マニュアル第2版』について、訳者の1人である前田樹海先生(東京有明医療大学看護学部教授)による解説が掲載されています。

 

『APA論文作成マニュアル』は、APA(アメリカ心理学会)によって作成され、論文執筆のためのマニュアルとして高い評価を得ています。

 

心理学のみならず、教育学、社会学など幅広い学問領域にも浸透しています。

 

そして、看護学も例外ではありません。ご存知の方も多いかもしれないですね。

 

 

前田先生の解説では、特に引用文献の表記方法に焦点が当てられています。

 

引用文献の表記は論文執筆でも不可欠のプロセスですが、「APA方式」とも呼ばれるその表記方法は特徴的で、なかなか複雑!

 

なぜ、特徴的なのか――その背景にあるAPAの哲学と、改版後の具体的な表記方法の紹介を交えながら、とてもわかりやすくまとめられています。

 

 

本マニュアルは、改版に伴い大幅な変更が加えられ、使いやすさが倍増しました。

 

雑誌で紹介できるのは一部ですが、エッセンスは十分に伝わるのではないかと思います。

 

まずはぜひ、『看護研究』を読んでみてください! 

◆『看護研究』44巻5号(2011年7-8月号)◆ イメージ

◆『看護研究』44巻5号(2011年7-8月号)◆

近接領域も含めた研究方法の最前線、看護研究の成果の最先端を幅広く提示。専門領域を超えた看護研究者としての共通の基盤を築くための理論誌。今号の焦点は、舟島なをみ先生企画による「看護学研究発展の軌跡―研究方法論に着眼して」。こちらも読み応え十分です。

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