"伝える"ためのプレゼンテーション技法

2010.11.12 update.

 第141回医学書院看護学セミナーレポート

 

学会発表や研修会で人前に立つと緊張してうまく話せない、申し送り内容を相手に適確に伝えられない――、日常のコミュニケーションでも「プレゼン力」は必須だ。

「プレゼン力」を発揮するコツとは、「ポイントを最小限に絞る」ことだそうです。

 

伝えたいことを、3分で
 

全国各地で医学生・研修医向けにプレゼンセッションを開催してきた齊藤裕之先生が、プレゼンテーションをテーマに講師を務めました。セミナーの前半は有志によるプレゼンテーションコンテスト、会場の参加者との意見交換、後半は齊藤先生の講演という2部構成でした。

 

101112pre01.jpg

私(編集者Y)もコンテストのプレゼンターとして参加させてもらいました!
セミナー開始1時間前の打ち合わせでは、前半のコンテストに参加するプレゼンターたちの表情は一様にかたく、緊張ぎみ(かくいう私も、喉はカラカラ、顔色は真っ青)。

 

事前にプレゼンターへ伝えられた依頼内容は、「“自分が夢中になっていること”“どうしても言いたいこと”など、テーマは基本フリー。そして、“3分間”で“インパクトの強い”“しっかりと自分の言いたいことが伝わる”プレゼンをしてください」とのことでした。

 

緊張した面持ちだったプレゼンターたちですが、開始時間が近づくにつれ、“プレゼンを楽しもう”という姿勢に変化(そんな様子を見た自分は、さらにドキドキバクバク)。

 

 

ハプニングも想定内に
 

会場には、250名を超える聴衆が集まっていました。
早速、前半のプレゼンテーションコンテストがスタート。5名のプレゼンターが全力で3分間プレゼンテーションに臨みます。

 

私のテーマは、「ストレスとの付き合い方」。その方法として、「筋トレ」が心身ともに効果抜群なんだということを、筋肉隆々の写真を見せながらプレゼンしました(しっかり参加者の笑いもGet!)。

 

各プレゼンターたちは、パソコン周辺機器の使い方に戸惑ったり、持ち時間をオーバーしてしまったり、さまざまなハプニングがありながらも全員無事終了。そして、「ハプニングもプレゼンのうちと考えれば緊張しない」との齊藤先生の言葉。(事前に言ってほしかった〜)

 

それぞれのプレゼン後には、会場の参加者からコメントをもらい、意見交換。齊藤先生が、どんどんマイクをまわし、フィードバックを促します。なるほど〜、自分のプレゼンは、相手にはそんなふうに伝わっていたんだ、と勉強になりました。このフィードバックが次のプレゼンのためにとても大切なんだそうです。

 

 

「ポイントを最小限に絞る」、だから伝わる
 

後半、齊藤先生による講演がスタート。数年間にわたりプレゼンセッションを催してきた齊藤先生も、200名を超える大人数を相手にするのは初めて。しかし、そんなことを感じさせないくらい、スムースに話を展開していきます。

 

齊藤先生は、プレゼンテーション成功のコツとして、「Pre-Design」「Design」「Building Content」「Delivery」「Feedback」の5つのステップを踏むのがいいと話します。そして、最も重要なのは、「ポイントを最小限に絞る」ことだと。

 

会場全体を歩いて視線を集め、常に参加者を見て話し、聴衆とコミュニケーションをはかりながら話をすすめる。さらに、会話の間、目線や身振り手振り、言葉以外の表現でも、プレゼンのコツを伝えようとする姿が印象的です。

 

101112pre02.jpg

あっという間の2時間でした。

 

 

プレゼンを楽しんでほしい


セミナー終了後、齊藤先生は、「プレゼンはテクニカルな面も大切ですが、何よりも、“楽しむ”という姿勢をもつことが重要です。私の今回のセミナーの目的は、“会場の皆さんがプレゼンに対してもっと前向きになってもらう”ことでした。前後半通じて成功だったと思います。私自身楽しめましたし、会場の雰囲気もいい感じで、プレゼンターの皆様、聴衆ともプレゼンの楽しさを共有できたと思います」と話していました。

 

このセミナーの様子は以下の動画をご覧ください!

白熱したプレゼンコンテスト、参加者を魅了した齊藤先生のプレゼンテーションは必見です。

 

 

講師 Profile

(看)74_11プレゼン写真3.jpg齊藤 裕之 先生 (同善会クリニック副院長) 

川崎医科大学附属病院総合診療部、麻生飯塚病院(2003年ベストレジデント受賞)、奈義ファミリークリニック、東京医科大学病院総合診療科助教(院内ベスト指導医を2回受賞)を経て現職。
2007年より、家庭医療学会指導医養成セミナー、日本家庭医療学会学術集会、医学生・研修医のための家庭医療学夏季セミナーなどで「プレゼンセッション」を開催し、好評を博す。

『医療者のための伝わるプレゼンテーション』 イメージ

『医療者のための伝わるプレゼンテーション』

学会発表、多職種カンファレンス、患者教育…さまざまなプレゼンテーションの場で、医療者の「伝える力」が求められています。プレゼンテーションを成功させるために重要なのは、実施前のデザイン。そのデザインから、発表後の評価までを5つのステップに分けて解説します。
 
編:齊藤 裕之/佐藤 健一
判型:AB 判 頁:272  発行:2010年10月
定価:2,730円 (本体2,600円+税5%)
ISBN:978-4-260-01165-5

詳細はこちら

トラックバック

http://igs-kankan.com/mt/mt-tb.cgi/119

コメント

このページのトップへ