第47回 続・がんの薬物療法のメカニズム

第47回 続・がんの薬物療法のメカニズム

2021.9.01 update.

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近藤慎太郎(こんどう しんたろう)

東京都出身。近藤しんたろうクリニック院長(渋谷区)。北海道大学医学部・東京大学医学部医学系大学院卒業。日赤医療センター、東京大学医学部附属病院、山王メディカルセンター(内視鏡室長)、クリントエグゼクリニック(院長)を歴任し、開業、現職。消化器内科専門医として年間2,000件以上の内視鏡検査と治療に携わる。特技はマンガ。本連載でも、絵と文ともに描き下ろしている。
●公式ブログ『医療のX丁目Y番地』
著書に、Amazonでベスト&ロングセラーになっている『医者がマンガで教える 日本一まっとうながん検診の受け方、使い方』『がんで助かる人、助からない人 専門医がどうしても伝えたかった「分かれ目」』。近著は『ほんとは怖い健康診断のC,D判定 医者がマンガで教える生活習慣病のウソ・ホント』『胃がん・大腸がんを治す、防ぐ! 最先端医療が命を守る』。日経ビジネスオンライン連載『医療格差は人生格差』JBpress連載『パンデミック時代の健康管理術

 

テーラーメイド? オーダーメイド? 

プレシジョン・メディスン⁉

 

医師兼マンガ家の近藤慎太郎です。

自らのクリニックでの診療を拠点に、2つの総合病院で消化器内科の臨床にあたるとともに、自作のマンガを使って、エビデンスに基づいた医療情報を広くわかりやすく解説し、この国で予防医学が認められることをライフワークにしています。

(過去記事のアーカイブこちらから)

 *ガストロペディア【消化器に関わる医療関係者のために】でも公開情報共有中

 

テーマ●患者一人ひとりにターゲットを絞るがん治療薬の使い分け

 

前回は薬物療法の種類について解説しました。

どの臓器にできたがんなのかによって、どの薬物療法を選択するかが大まかに決まります。しかし臓器だけで決まるわけではありません。同じ臓器のがんであっても、どんな遺伝子上の特徴があるのか、どんなたんぱく質が発現しているのかによって、がんの性質、薬物療法への反応が変わってくるのです。

ですので、一部のがんでは、遺伝子(もしくはたんぱく質)を調べることによって、より効果の見込める薬物療法を選択できるようになってきました。

 

このように、臓器による大まかな分類だけではなく、その患者一人ひとりの体質を詳しく調べることによって、そのタイプ別に薬を使い分けていくという、「プレシジョン・メディスン」(Precision Medicine)が発展しつつあります。

この概念は、以前から「テーラーメイド医療」「オーダーメイド医療」とも呼ばれていますが、オバマ元・米国大統領が2015年の一般教書演説で言及したこともあり、徐々に「プレシジョンメディスン」に統一されつつあります。本連載でもそれを踏襲いたします。

 

それでは、プレシジョンメディスンについて、乳がんを例にとって詳しく解説します。

 

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病変に対して、もっとも適した治療方法を提供することが、患者にとって最重要であることは言うまでもありません。それに加えて、実は医療経済的にも大切なことなのです。特に、近年進歩の著しい分子標的薬などは、非常に高額なものが多く、対象患者を適切に絞らなければ、医療経済に大きな負担を与えることにもなりかねません。

次回、詳しく解説します。

 

参考 国立がん研究センター がん情報サービス

 

(了次回へ続く

(過去記事のアーカイブこちらから)

 *ガストロペディア【消化器に関わる医療関係者のために】でも公開情報共有中

 

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