第17回 二次予防の砦! がん検診のメカニズム

第17回 二次予防の砦! がん検診のメカニズム

2020.3.01 update.

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近藤慎太郎(こんどう しんたろう)

東京都出身。近藤しんたろうクリニック院長(渋谷区)。北海道大学医学部・東京大学医学部医学系大学院卒業。日赤医療センター、東京大学医学部附属病院、山王メディカルセンター(内視鏡室長)、クリントエグゼクリニック(院長)を歴任し、開業、現職。消化器内科専門医として年間2,000件以上の内視鏡検査と治療に携わる。特技はマンガ。本連載でも、絵と文ともに描き下ろしている。
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公式ブログ『医療のX丁目Y番地』 著書に、Amazonでベスト&ロングセラーになっている『医者がマンガで教える 日本一まっとうながん検診の受け方、使い方』『がんで助かる人、助からない人 専門医がどうしても伝えたかった「分かれ目」』。近著に『胃がん・大腸がんを治す、防ぐ! 最先端医療が命を守る』がある。
日経ビジネスオンライン連載『医療格差は人生格差』

 

| 自治体のがん検診と人間ドック、どっちがいいの?

 

医師兼マンガ家の近藤慎太郎です。

自らのクリニックでの診療を拠点に、2つの総合病院で消化器内科の臨床にあたるとともに、自作のマンガを使って、エビデンスに基づいた医療情報を広くわかりやすく解説し、この国で予防医学が認められることをライフワークにしています。

(過去記事のアーカイブこちらから)

 *ガストロペディア【消化器に関わる医療関係者のために】でも公開情報共有中

 

テーマ●がん検診――早期治療のための重要ステップ

 

ここまで、がんにはどんな種類があるのか、そしてがんの原因には何があるのかを解説してきました。

原因があるのであれば、それを避けることによって発がんのリスクを下げることができます。

これを「一次予防」といいます。

一次予防の具体的な方法としては、禁煙、食生活の是正、原因微生物の駆除やワクチン接種などがあります。

その結果、がんの発生を未然に防ぐことができるならば、それが一番よいのは間違いありません。

しかし一次予防をもってしても、リスクをゼロにすることはできません

 

もし、残念ながらがんが発症してしまったら、どうすればいいのでしょうか?

次善の策としては、がんをできるだけ早期に見つけることが大切です。

血液のがんなど一部の例外を除き、がんは局所にとどまっている早期に見つけて治療することが完治を目指すための重要なステップになるのです。

今回からは、この早期発見のための取り組みである「二次予防」、いわゆる「がん検診」について解説します。

がん検診には、どんなものがあるでしょうか?

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対策型検診に限度があるのは、税金や保険料を使った公共的なサービスであるという側面を考えれば、やむをえないことでしょう。

とはいえ、対策型検診を受けることによって、当該がんで死亡する可能性が減少することは間違いありません。

個人として100点のものではなかったとしても、受ける価値はもちろん十分にあります。

さらに、一方の人間ドックが無条件に優れているかといえば、必ずしもそうとは限りません。人間ドックには営利的な側面もあるので、コースやオプションの選択には留意が必要です。

 

いずれにせよ、死亡率減少効果があり、自分が払った税金や保険料を使ったサービスである対策型検診を受けないということは、二重の意味で損をしているといってよいでしょう。

 

では対策型検診にはどんな種類があって、どれぐらい死亡率が減少するのでしょうか。

次回、具体的に解説します。

 

さて最後に、「診」という言葉と「診」という言葉がありますが、その違いはご存じでしょうか?

 

検診」は、ある特定の病気(この場合はがん)にかかっているかどうかを調べることです。

一方、「健診」は、「健康診断」の略で、全般的に健康かどうかを調べることです。

 

たとえば、健康診断では血液、尿、心電図、胸部X線などの検査をします。胸部X線が入っているので、肺がん検診を兼ねてはいますが、歴史的な経緯としては、そもそも結核の診断のために用いられてきました。

つまり、健診を受けることによって、結果としてがんの診断につながることはありますが、原則的には特定のがんをターゲットにしていません。それは「がん検診」の役目、ということです。

 

ちなみに、メタボリックシンドロームを見つけるために行われている「特定健診」は、「特定健康診」の略です。ややこしいですね……。

 

(了・次回へ続く
 

(過去記事のアーカイブこちらから)

 

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